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マンガの紹介と感想、スーパー戦隊のヒロインキャプチャーと各話感想を綴るポンコツブログ
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【マッドメン】 諸星大二郎
マッドメン画像

光文社 光文社コミック叢書SIGNAL 全1巻 個人的評価 ★★★★★



あらすじ


波子の父は人類学者。パプア・ニューギニアから半年振りに帰国した父は、現地から少数民族の酋長の息子コドワを連れて来ていた。
コドワはしばらくの間、日本で波子達と暮らすことになる。

コドワは現代文明の知識を持ちながらも部族の伝統と習慣を守る不思議な少年だった。
波子は、部族の習慣に基づくタブーに戸惑いながらも、徐々に彼と親しくなっていく。
しかし波子の父は、自分の研究のためにタブーを犯そうとしていた。
なぜなら、コドワは波子の父が研究のため、現地の女性に生ませ酋長の養子にした実の息子――波子にとっては異母兄だったのだ。
コドワはタブーを犯した波子の父を制裁し帰国、それを目撃するタブーを犯した波子はコドワに許される代わりマッドメンに憑かれる。

日本で文明を目の当たりにしたコドワは、文明と伝統のどちらを取るべきか悩んだ末、伝統を守ろうとする精霊“大いなる仮面”に従い、
科学文明や文明に味方するオンゴロの精霊アエンと戦う決意をする。
コドワの身を案じた波子はパプア・ニューギニアに渡り、アエンとの戦いで傷つき生死の境を彷徨うコドワを救うため、
“森の大いなる輪”の一部となりオンゴロ神話をその身をもって再現することになる。  
                                                     (マッドメン (漫画)- Wikipedia)より引用



感想


パプア・ニューギニアに伝わる神話・民族伝承に日本神話を絡めて描いた異色作。
文化人類学や民族学は諸星先生の十八番ですが、本作も見事にそれが活かされており、フィクションの醍醐味が満載だ。

まず、コドワの入れ墨や部族の仮面や衣装等がカッコ良い。少数部族に魅かれる人がいるのも頷けます。
また、人心を惑わし文明による伝統の破壊を企てる「悪霊アエン」や、あらゆる物を喰いつくす「ナラモ」。
この不気味さ怖さは、これぞ諸星マンガといった感じで堪らないものがあります。

物語はオンゴロ神話をなぞる形で展開するのだが、このオンゴロ神話が面白い。
イザナギ・イザナミ神話、呪的逃走、死の起源説、オオゲツヒメ神話、ニューギニアの神話や民話。
それらを元に諸星先生が創作した物だそうですが、その活かし方が実に巧い。
知的興奮と言ったら大袈裟かも知れないが、そういった快感のあるマンガなのです。

終盤、人類の起源の謎にまで迫るスケールの大きなホラ話への展開は、これぞ漫画の醍醐味と言えるのではないか。
神話の呪縛を抜け出し、己の道へと踏み出していくコドワと波子。失われいく秘境と伝統への憧憬。
二人の姿に思いを馳せる、最後が胸を打つ。

これだけの話を資料だけで創り上げてしまう、諸星先生の想像力に脱帽。フィクションの強度を堪能できる一作だ。



備考


 巻数      初版発行
   1  2010年01月25日


1975年~1982年連載。
書影はストーリを時系列順に再構成した最終版。





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