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マンガの紹介と感想、スーパー戦隊のヒロインキャプチャーと各話感想を綴るポンコツブログ
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「青【オール】」 羽生生純
青【オール】1巻画像青【オール】3巻画像

エンターブレイン ビームコミックス 全5巻 個人的評価 ★★★★



あらすじ


差能構造、漫画家。大ヒット作を生みながら、栄光のただ中で漫画を描くための動機を喪失、失踪を遂げ、
沖縄で魂の抜けた奇妙な隠遁生活を送る。
安対武、漫画編集者。仕事にも私生活にもしくじった人生の逆転を賭け、佐能に新たな連載を依頼するため、沖縄を訪れる。
繁華街で酒を飲んでいたふたりは、偶然、地元の暴力団の抗争に巻き込まれ、差能が一方の「鉄砲玉」を射殺する。
銃を撃つという行為に、失禁するほどの官能を感じた差能は、暴力団のヒットマンとして生きることを強く望み、
その妄執に引きずられるように、安対もまた裏の社会へとはまり込む。
差能に憧れる喫茶店のウエイトレスで、沖縄土着の巫女の血筋を持つ少女・与木区々とともに、
敵対する組織の組長・奥蒸を射殺したことで、逃走の旅が始まる。(単行本より抜粋)



感想


一人のトチ狂った男の暴走に巻き込まれ道を踏み外しまくる様をバイオレンスたっぷりで描いた本作。
銃を撃つことに生を見出し、ヤクザに転身してしまうという狂気に憑りつかれたかのような差能ですが、
実の所この男は真正のバカです。
バカを狂気で覆っているというタチの悪い人間。
自分の人生も作品に見立てる自己陶酔型の男です。

この狂人に巻き込まれ人生を狂わされる人間もまたバカというか変人。
羽生生先生のマンガは基本頭のおかしいキャラのオンパレードなのですが、
本作も期待を裏切らないキャラクター揃い。
不倫で離婚間近のどん詰まり編集者の安対武、ユタ(巫女)の血筋を持ち、差能に心酔する女・与木区々。
差能の命を狙うも区々と同じく佐能に一目ぼれで寝返った殺し屋のババア・線子。
差能の作品の大ファンで精神を病んだ少年・宮武千流。
差能たちへの復讐に憑りつかれたヤクザの仲間尽和。
この連中が差能に引きずられ、ヤクザに追われながら
ひっちゃかめっちゃかに転がっていく様は非常にテンポよくて気持ち良い。

ネタバレになるので控えますが、登場人物の中で本当にヤバい奴は区々です。
表の主人公が差能であるならば、本作の裏の主人公は区々と言えるかもしれません。
銃によって一時視力を失うのですが、それが切っ掛けで巫女としての能力が開花。
差能を神として崇拝していきます。
差能によって道を踏み外し、差能に心酔し差能の感情に一喜一憂し振り回される区々ですが、
この構造が最期に逆転するのが面白い。
バイオレンス作らしいラストに向かいながらもそこから捻りを加えた展開。
そしてラストページでみせた差能の表情が良い。
好き放題やりまくった男に待っていたものは・・・何とも皮肉。
こういった作品でこんな胸のすく終わらせ方があるとは思いませんでした。
作者によって物語という虚構から、そして差能というキャラクターから、読者が目を覚まさせられるような感覚でした。

羽生生先生はお話も、絵も非常にクセがあるので読者を選ぶとは思いますが、
一度ハマると病みつきになるので、興味がある方はどうぞ。



備考


第一集2002年発行
第二集2003年発行
第三集2003年発行
第四集2004年発行
第五集2005年発行




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